開業より90周年を迎えた「北の迎賓館」札幌グランドホテル

197万人が暮らす北の大都市・札幌。その人口がまだ20万人だった1934年に札幌グランドホテルは開業しました。きっかけは、1928年、故秩父宮殿下が来道された折り、これからの札幌の発展に期待を込められ、「札幌に本格的な洋式ホテルをひとつ建てたら」とお話しされたことでした。

1934年、札幌グランドホテルは北海道初の本格的洋式ホテルとしてオープン。宿泊だけでなく、政財界のゲストには社交場として親しまれ、ディナーショーや札幌で初となるクリスマスパーティーも開催されるなど札幌に新しい文化をもたらしました。その後、戦渦を乗り越え、北海道民・札幌市民の皆さまの暮らしに寄り添ってきました。日本全国を見渡しても、宴会場を持つ都市型ホテルとして戦前から現在まで続いてきたホテルは多くありません。

道内・道外をはじめ海外から旅行されるお客さまはもちろん、結婚式や各種宴会にも幅広く利用され、地元の皆さまにも愛されてきたからこそ迎えられた90周年です。

そこで今年度、札幌グランドホテルではこれまで支えてくださった皆さまへの感謝を込めて、館内各レストランで、2名様9,000円のランチやディナーをご提供するなど、90周年記念企画をさまざまに実施しています。

現在、1階ロビーのグランビスタギャラリー サッポロで開催中の「札幌グランドホテル 開業90周年記念展」は、札幌グランドホテルの歴史をさまざまな制作物のデザインによって振り返ることができる企画展です。

戦後から1985（昭和60）年頃までに制作されたポスターをはじめとする広告物、レストランのメニュー、コースターや缶入りスープなど、さまざまな制作物を展示しています。そのほとんどが、まだ既製フォントのない時代に作られた物で、すべてデザイナーの手描きによるもの。デザインにもどこか温かみが漂います。

「当時をリアルタイムでご存じのお客さまには、懐かしさを楽しんでいただけたらと。若い世代の方には、現代にはないデザインから“新しさ”を感じていただけるのではないかと思います」。そう語るのは、長瀬隆則総支配人。

「文字の使い方、配色、絵柄、どれをとっても味わいがあります。お客さまにお楽しみいただきたいのはもちろん、当ホテルの若いキャストにもぜひゆっくり眺めてもらえたらと思っています」

展示されている品々から、札幌グランドホテルがどれほど文化の先端を走っていたか、またどれほど地元で愛されてきたかを感じられます。

初代から数えて19代目となる長瀬総支配人。
「90周年を迎えて、先輩たちから受け継いできた歴史の重みはもちろんですが、それよりも90年間、北海道民、札幌市民の皆さまから受けた深い愛情を感じます。皆さまから期待され、その期待を裏切ることがないよう努力し、育てられてきたことを実感しています」と90周年への感謝を言葉に込めます。

「札幌に本格的な洋式ホテルを」という期待のもとで開業し、新しい文化の風を吹き込んだ札幌グランドホテル。開業時から宿泊、レストラン、宴会という業態を変えずサービスの質向上に取り組んできました。

「当時から今も変わらず、道民・市民の皆さまにご利用いただけるホテルでありたいという想いを大切にしています」

90年の歴史の中で、祖父母の代から2代・3代と続けて結婚式を挙げされるお客さまも少なくありません。「本当にありがたい限りです」と長瀬総支配人。その感謝の想いは、90周年特別企画でお客さまへ還元されます。

「先輩たちから受け継いだ歴史と伝統を大切に、更なる品質の向上を目指して、地域一番のホテルに」と、長瀬総支配人は、90周年の節目にそう言って気持ちを引き締めます。

札幌グランドホテルでは90年間の感謝を込めて、2025年3月31日までさまざまな特別企画をご用意しています。レストランでは、ホテル伝統のメニューをお愉しみいただけるクラシックディナーコースなどを提供。90周年記念のお得な宿泊プランには、たくさんの特典も。

また札幌グランドホテルのザ・ベーカリー＆ペイストリーからは、人気商品オリジナルバターケーキが90周年記念モチーフで登場。北海道産の発酵バターを使用し、ダックワーズ生地に北海道産ハスカップとあんこを合わせたオリジナルのケーキは、オンラインショップでも販売しています。

さらに好評のミステリーホテル企画も、90周年特別宿泊プランで登場。ミステリーの謎を解くカギは、札幌グランドホテル開業の1934年にあるスペシャルエディションです。

90周年を迎えた札幌グランドホテル。この機会に、ご家族やご友人とのお食事やティータイム、ご宿泊などさまざまなスタイルでお楽しみください。