【神戸市立須磨海浜水族園】「続・洪水を生き抜いたナゴヤダルマガエル~岡山県倉敷市真備町のカエル調査~」を開催いたします

スマスイ自然環境保全助成企画展

開催期間:2023年3月16日(木)~4月16日(日)

神戸市立須磨海浜水族園

2023/03/14

株式会社グランビスタ ホテル&リゾート(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:須田貞則)が指定管理者として運営する神戸市立須磨海浜水族園(兵庫県神戸市須磨区若宮町、園長:中野良昭)では、2023年3月16日(木)から4月16日(日)まで、スマスイ自然環境保全助成企画展として「続・洪水を生き抜いたナゴヤダルマガエル~岡山県倉敷市真備町のカエル調査~」を開催いたします。

岡山県倉敷市真備(まび)町は、絶滅危惧IB類(環境省レッドリスト)に選定されているナゴヤダルマガエルの生息地です。2018年7月の豪雨で甚大な洪水被害を受けて以降、真備町では本種の生息数が激減してしまいましたが、2021年度スマスイ自然環境保全助成を受けて実施した岡山大学の調査により、個体数が大きく回復していたことが判明いたしました。
2022年度もスマスイ自然環境保全助成を受け岡山大学が、引き続き現地調査を行いました。その結果、ナゴヤダルマガエルの個体数は再び減少していることが明らかになりましたが、若い個体が多く確認されました。そして、昨年度の調査では見られなかった近縁種であるトノサマガエルの若い個体も多く確認されました。ナゴヤダルマガエルの個体数が再び減少した理由は、そして、似た者同士のこの2種類、個体数が回復するまでの時間に差が生まれたのはなぜでしょうか。本企画展では、2022年度の現地調査で得られた調査結果やカエルの生態についてご紹介いたします。私たちと一緒に、洪水を生き抜いたナゴヤダルマガエルの生態を学びましょう。

【企画展概要】
1.展示期間:2023年3月16日(木)~2023年4月16日(日)
2.展示場所:2階エレベーター前 展示スペース
3.展示内容:上記の研究成果や真備町周辺で見ることのできるカエル類をパネルで紹介
4.共催者:
岡山大学学術研究院 環境生命科学学域 応用生態学分野 教授 中田 和義(なかた かずよし)氏
北海道に生まれ、北の大地で生き物好きな少年時代を過ごす。学生時代は、「絶滅危惧種ニホンザリガニの保全に関する研究」に取り組む。2005年北海道大学大学院水産科学研究科博士後期課程を修了し、博士(水産科学)の学位を取得。その後、独立行政法人土木研究所水環境研究グループ専門研究員を経て、2011年より岡山大学大学院環境学研究科准教授、2021年より現職。
5.ナゴヤダルマガエルについて:
水田環境に生息するナゴヤダルマガエルは、圃場整備等の影響を受けて各地で個体群が絶滅し危機的な状況にある。このため、環境省レッドリストで本種は、絶滅危惧IB類に選定されている。ダルマガエルは遺伝的に3つの地域集団(トウキョウダルマガエル、ナゴヤダルマガエル名古屋種族、岡山種族)に分けられ、形態や鳴き声にも違いが見られる。「ダルマ」の名前の由来は、そのずんぐりむっくりな体形に由来する。
6.スマスイ自然環境保全助成制度について:
調査・研究活動および自然環境保全活動の一環として、神戸市および周辺地域における生物多様性の保護や自然環境保全を推進していくために、須磨海浜水族園が独自に設立した制度。なお本制度は、当園の事業収入の一部を助成金として拠出し運営しています。
7.その他:社会情勢などの変化により、変更や中止となる場合がございます。
当園が定める新型コロナウイルス感染防止対策にご協力をお願いいたします。

プレスリリースはこちら[PDF 約1MB]